よく薬草採りの人たちは、開花する前とか、
開花したときにいちばん精力があるとかっていう
けど、私は採りたいときにとるんですよ。あえて言うと
すれば、女の人でも妊娠する前というのはいちばん力があ
るのね。だから花が咲きかかったときがいちばん薬草
の力があると思う。でも、花が終わって種ができる
ということの意味を深く考えてみれば、この種に
なる時期に採ってお茶にしたりして飲むというのも、
そうとうな力をもらえるんじゃないかって。思うんだ
けれど、最盛期にとるのはプロの人たちですね。
何が最盛期かっていうのは、本当のところは
草にしか分からないけれど。……
生物が環境に適応しながら
命を守るための土台を
「ホメオスタシス(恒常性)」
と呼んでいる。
『ホメオスタシスとは何か』
(續池均)
と私の会社 自然食通信社で出版した 『自分で治す草と野菜の常備薬』
著者一条ふみの歩いた道と深い
ところで通じるものある気がして、「note」から
読ませていただいております(よこ)
咳止めには実を煎じて
ホオズキ
北海道の開拓地ではどこでもホオズキを煮ていた
秋にホオズキが真っ赤に色づいたら、茎ごと逆さに適当に束ねてつるして乾燥させてとっておくのね。風邪をひいてひどい咳になったときなんかに、このホオズキの実をぐらぐら煮立てて煎じて飲むと、咳がおさまるの。あと熱をとってくれて、おしっこの出もよくするし。
ホオズキが咳止めだっていうのは、北海道で知ったんですよ。私は敗戦後の津軽海峡を何度も往復してるんだけど、そして何年かは大雪山の深部の方にいたのね。そこに満州から引き上げてきた開拓の人たちがいっぱいいて、山形開拓団、福島開拓団、四国の方からも開拓団が入っていたのね。冬のひどい時は零下29度にもなる土地で、寒さと開拓の重労働でみんな喘息になってて、どこの家に行ってもホオズキを煮立ててるんだよ。開拓のおばあちゃんが私にも飲めっていうの。これ、咳止めなんですよって、畑仕事にも持ってきてね。
ホオズキとトチの実の焼酎漬けは
体の中からの痛みに
あとホオズキと砕いたトチの実をいっしょにしたのの焼酎漬けは痛みに万能なの。打撲とか捻挫なんかにはもちろんだけど、とくにリュウマチ、関節炎といった体の中からくる痛みにすごく効くんですよ。
15年以上たった焼酎漬けが手元にあるけど、この汁を痛いところに塗るの。これは古ければ古いほどいいのね。
何年か前に交通事故にあって、その時にうけた悪いものがまだ体の中にいっぱい残っているのね、この間もふくらはぎから足の裏まで痛くて歩けないほどになったときに、このエキスを、1日3回くらい塗っていたら、いつの間にか治ったったの。
知り合いのおばあちゃんは毎日1個、ホオズキの実を生のまま食べていて、胃腸を丈夫にするからって言ってたわね。
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