昼めし日記

昼飯20190611
  • 霰生姜の炊き込みご飯
  • キュウリと豆腐のかき玉味噌汁
  • 蒸し焼きズッキーニおかかのせ
  • 卯の花サラダ(具はキュウリ・
    蕪・玉葱・フェンネルの株と葉)

 

しっとりを通り越して肌に纏わりつくジメジメ空気。鬱陶しい…呟きつつ、雨に打たれる紫陽花が忍びやかな佇まいのうちに生気を取り戻していく姿を見ると胸打たれるものがあります。

店頭では艶やかな新生姜が顔を出し始めましたね。でも事務所の野菜かごにはガシッとした土生姜が。これを小さなさいの目(4〜5ミリ見当)に刻み(1カップの米に対し1/2カップ弱)、たっぷり沸かした湯にくぐらせ、塩ひとつまみ加えて炊きます。

炊き上がったご飯は倍くらいに増えるので、辛すぎず、ふわっと生姜の香りが広がって、湿っぽさを飛ばしてくれます。

昆布と鰹節、煮干しの出汁を合わせ、薄切りにしたキュウリを柔らかく透き通るまで煮たらきゅうりが崩れないよう、そっと味噌をとき、豆腐を加えてひと煮立ちする手前で溶き卵を流し入れます。キュウリなど瓜類をこうして煮ると汁もとろりとなり、のっぺい汁と言っていると聞いたことが。暑い季節に熱々ののっペい汁で暑気払い。今年も何度か登場しそう。出汁は前日に多めにとっていたもの。

今週、ズッキーニは大ぶりなのが2本も入っていたので、せっせと活躍してもらっています。
本日は肉厚イチョウ切りにて。ごま油で蒸し焼きに。じっくり火を通したら皿にとり、自家製そばつゆ(作り置きしているもの)を回しかけ、削り節を乗せて。 つづきを読む


昼飯20190529

  • 卵かけご飯変化球
  • 豆腐とニラの味噌汁
  • 筍と身欠きニシンの煮しめ
  • キュウリと蕪の塩もみ

朝は何かと忙しない。時間に追い立てられながらテレビの前を行ったり来たり。画面はnhk「あさいち」らしい。 あ、「酢」の特集をやるのね、と耳だけで反応しつつ、本日のゲストは日本料理のオーソリティ、分とく山の野崎さんというので、急ぎ録画をセット。

「酢を軽く煮立てて醤油と合わせると二杯酢もまろやかになりますよ」と野崎さん。そうそう、私もそうしていました。出汁や砂糖など甘みをプラスする人も多いが、醤油と酢のみの引き締まった味わいが私は好きかな。

この二杯酢を野崎さん、どんなふうに使ったかというと、熱々ご飯の真ん中に卵の黄身を置き、おろし生姜に揉み海苔(ここは香り高い海苔を奮発したい)、万能ネギまたは分葱を小口に刻み、いずれもたっぷりと卵黄の回りに配置。上から二杯酢を回しかけて完成。

朝から食がすすむこと間違いなし。なんだかムズムズしてくる。贅沢極まりない朝食。

明朝まで待ちきれず、ついっとこの日の昼飯へ横滑り。

味噌汁は、野の扉から届いたばかりの新鮮なニラと豆腐で。

付け合わせは蕪と初物キュウリの塩もみ。

 

 

 

 

 

 

そろそろ時期も終わりの筍と身欠き鰊とジャガイモの煮しめという、筆者にとっては懐かしい故郷(筍も新ジャガもひと月はずれる)と母親の味をもう一度。家で作って来たもの。(よ)


昼飯20190422

 

筍のシーズン真っ盛りの4月下旬。とはいえ、まだ店頭の主役は九州産。静岡産がちらほらというところ。
掘り上げた瞬間からみるみる鮮度が下がる筍。遠距離をトラックに揺られて都内の店頭に並ぶまでの時間や環境を思えば、アク抜き作業が欠かせないのもまあ許すとしよう、なんて…
“花より団子” ごちゃごちゃ言ってないで支度にかかれ!と、胃袋が急かしている。

三日にあげず(値段の高さに痺れる)買って帰っては周りが寝静まった時刻に下ごしらえをする日々が続く。もっとも田舎では地のものばかりだった時代には、わが家ではアク抜きなどしなかったと記憶しているが。

雪国の筍料理“三種の神器”(懐かしさの順番か‥)といえば、①筍の味噌汁②筍ご飯③筍と身欠き鰊の煮しめ…というところか。どれか一品あれば大満足で、豪華とは縁もゆかりもなけれど臓腑と心を満たしてくれたことは確か。

まずは体や暮らしに馴染んだメニューで。

・筍ご飯(筍・人参・椎茸・油揚・絹さや)
・筍と菜の花と豆腐の味噌汁
・里芋と車麩と人参の八角入り煮しめ
・ブロッコリと新玉ねぎのサラダ

ご飯を炊いている間に具を薄口醤油と酒と味醂少々でさっと煮て、釜のスイッチが切れたら具をご飯の上に置き、5分ほど蒸らして少し残った汁をご飯に馴染ませる。

筍の先の柔らかいところは味噌汁に。
きょうは昆布と鰹節のだしを気もち薄めにとって(全ては筍のために?…)薄切りにした筍と豆腐を入れ軽く煮立てたら味噌をとき、湯通しした菜花の葉っぱのみ水気をキュッと絞り、刻んで碗の上へ。

煮しめは家で作ったものを持参。新ジャガイモが店頭に山積みだけれど、日本中の”旬”を一度に味わってしまうのは何だかもったいない。季節との新鮮な出会いの感動を、一つ一つゆっくり味わいたいから、待つことも楽しさのうちと思っている。

「ここにいるのに」と台所の隅から呟きが聞こえそうな「里芋」最後の出番と相成りました。
車麩はぬるま湯に浸して戻し、水気を絞って一口大に刻み、里芋は皮をむく。
煮干しと昆布のだし汁に酒を少々、八角と桜海老も加えて煮立てたところに砂糖、薄口醤油で味付けし、具を全部入れて煮ていく。
あ、ごま油を加えてもコクが出て風味豊かな煮物になるね。久しぶりに八角のことを思い出して使ってみたら、しばらく病みつきになりそう。
(よこやま)

サラダはいたってシンプル。
ブロッコリはさっと湯がいて粗熱がとれたら食べやすい大きさに、新玉葱はスライス。
サラダ油(ごま油)をなじませ、塩コショウを振り、クルミをトッピング。クルミは山に暮らすばっちゃんが殻から一つ一つ取り出したもの。


昼飯20190408

・リーキの炊き込みご飯

・筍と菜の花と油揚げの味噌汁

・かき菜の茎と春雨と桜海老の煮浸し中華風

・切干大根・きくらげ・人参・油揚げの煮しめ

 

賑々しい“開花宣言”とともに花見シーズンが幕をあけたとたん、気温は急降下、蕾が開きかけた桜も身をすくめて、見ごろのはずの週末は真冬の寒さに逆戻りしたのでしたが、気の毒だったのは勇ましく夜桜見物に出かけた友人。「ブルブル震えながらの花見だったよ〜」との報告に思わず笑ってしまいました。
当社は新しいスタッフの歓迎会を兼ねて、翌週金曜夜に、江戸時代からという桜の名所、飛鳥山へ。この日はコートも脱ぎたくなるくらいの、まさに花見日和と言える陽気に。それにしては泥酔して喚き散らす人もおらず、いたって平穏な花見を満喫。

夜9時。拡声器から終わりを告げる音楽が流れて、「あれ、れ、」と言ってるうちに明かりが一斉に消えてしまったので、神妙にゴミを片づけ、押し出されるようにお山をおりて帰路に着いたしだい。

翌日、聞いた話では、家族づれが多かった飛鳥山もしだいに羽目を外す酔客が増え続け、閉口した区が終了時間を設定したのだそう。酔っ払い野放し状態になるこの季節、ゴミで溢れかえる上野のお山を避けてこちらにきたけれど、お行儀いい花見にちょっぴりさみしさも…とは飲んべえの弁でございます。

このところ、連続して野の扉からの「野菜ボックス」にはリーキ(西洋葱)のお顔が。直径4センチほどのたくましいものから細めのものまで。リーキを使い出したのはこの4〜5年でしょうか。ほぼ日本の長葱と同じように和の料理にも馴染んでくれるようになってきた感じ。 寒さがぐぐっと増してくる冬には何度か、長葱をぶつ切りにして、里芋と合わせてご飯に炊き込んだりしますが、リーキがたくさん届いたこともあって、これを4〜5ミリのぶつ切り(切り口が渦巻きで美しい!)にして、7〜8センチ角の昆布と塩を少し加えて炊き込みました。長葱よりいくらか優しい味になったかも。

食べていたスタッフたちに「いつもの長葱じゃなくて、リークにしてみたの」と明かしたら、「長葱と思って食べていました。美味しい!」との感想。ねっとり感は長葱の方があるかな。

 

 

・かき菜の茎と春雨と桜海老の煮浸し中華風

野趣溢れるといえば、菜の花の親類、かき菜も春を運んでくれる関東の代表野菜。筆者の郷里では「とう菜」がこれに近いかな。茎は結構太くたくましいのにさっと湯がいただけで筋もなく瑞々しい香りと歯ごたえを味わえます。

葉を半分ほどむしって茎と先っちょの葉に分け、熱湯でサッと湯がきます。茎の方を細めに刻み、お湯で戻して水気を絞った春雨と干し桜海老(国産はお高いので香りを楽しむ程度の量に)を調味液(甘酢・だし汁・豆板醤)に10分くらい浸けて味を馴染ませます。

 

切干大根も野の扉から届いたもの。ひと月くらい出番待ち状態でしたね。そこが乾物のありがたいところでもあるけれど。

天日干しした大根って、ほんとうにふんわりとした日なたの甘い匂いがして、思わず鼻をくんくんしてしまう。だから戻し汁にも旨味がたっぷり。この戻し汁があれば、わざわざだしを取らなくてもオーケー。酒を少しと、薄口醤油か、塩少々と濃口醤油を合わせ、今日は冷蔵庫に眠っていたキクラゲ、人参を入れて煮しめにしました。

味噌汁は、春たけなわの定番素材、筍と菜の花と油揚げ。筍は自宅でアク抜きをして持ってきたもの。熱々の汁から立ち上る香ばしい味噌の風味、菜の花の軽い苦味や野趣溢れる筍。待って待って、抱きしめる季節の香りが広がります。

 


昼飯20190416

・春野菜で素麺チャンプルー

・リークと里芋のあっさり塩味スープ

 

1週おきの火曜日は、野の扉から季節の野菜が届く日。桜からツツジへと花の季節も移ろい、ひと月前にはほっそりと愛らしかった葉付き人参はすっかり成長した姿に、巷ではすでに山盛りになっている新ジャガにも1年ぶりに会えるかしら、と想像を膨らませるのも楽しみのうち。

朝晩と日中の温度差が大きい地域だから、新ジャガとのお目もじはひと月は先だなあ(ちなみに筆者の郷里は雪国なので、筍もジャガイモも東京よりひと月は遅かったデス)など、ふとつぶやいていたり…

野菜ボックスを開けるときって、何百回やってもムズムズわくわくで、自分の手元がじれったい。やあ、春野菜くん!なんて。緑いっぱいの葉物が箱のてっぺんでひしめいている。

 

おぉっ、初顔!(写真)、なになに…? 名前は「エルバステラ」…イタリア語で「星の草」ですって。添えられたメモ読みながら興味津々、どんな味がするんだろう。

珍しいもの好きの血が騒ぐ。さっそくこれを使いましょう。

有りものの素麺を茹でて、本日の主菜はチャンプルーもどきということに。

*茹でた素麺に添えるソースの材料

リーキ(先週の残りが少しある)、人参・凍み豆腐・(缶入り)トマトペースト・味噌・酒(白ワインにしてみたかったが…)・サラダ胡麻油・カイエンペッパー(他の辛味でも)・(あれば)シナモンパウダーなど。


①人参はすりおろしとみじん切りを半量ずつ用意。凍み豆腐はぬるま湯に10分ほど入れて戻し、軽くもんで水気をよく絞り、おろし器(穴あきタイプが大雑把なおろし具合になっていい感じに。
②シャキシャキした水菜と「エルバステラ」をそれぞれ水洗いしたら、水気を切っておく。

③油を大さじ2ほど鍋に入れ、粗みじんに刻んだリーキとみじん切り人参を炒め、おろした凍み豆腐を加えて全体に油を馴染ませたところに、その他の「*」材料を加えて火を通しながらよく混ぜ合わせる。固そうなペーストになりそうだったら、水かだし汁(煮干し・昆布・野菜だしなど何でも)でゆるくなりすぎない程度にのばしても。味が薄いようだったら塩で調整。味噌の味が勝ち過ぎないよう味噌の量にご注意。

④水菜と「エルバステラ」をザクザクと4〜5ミリ長さに刻み、大きめの皿にざざっと敷いて、テーブルに出す直前にオイルを細〜くかけ回し、軽く塩胡椒を振る。
⑤たっぷりのお湯を沸かしてソーメンを茹で(炒めるので柔らかくなりすぎないように)ザルにとって水洗いし、ぬめりが取れたらしっかり水気を絞り、くっつかないよう少量の油を全体に行き渡らせ、軽く塩を振る。
⑥フライパンか中華鍋を熱し、⑤を炒めて温め、④の皿に移し、ソースを上に盛りつけ、湯がいた絹さやを細く刻んでトッピングに。

スープは昆布とジャコでとったもの。作り置きしてあった鰹節の出汁も入加わり、贅沢なスープになりそうな予感が。
鍋を火にかけ、酒、塩、胡椒で味付けし、スライスした小ぶりの里芋とリーキを入れて火が通れば出来あがり。
リーキと里芋の取り合わせって、どうなの〜?と、結果への確固とした自信もなかったけれど、いい感じに仕上がってくれました。

未体験の方は一度お試しを。


更新を怠っているうちに秋も深まってしまいました。このところのまかないをちょっとだけ紹介します。料理人:よこやま
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