はかなげな風情にたくましい生命力。根っこから煎じて腎臓に。
イラスト・山猫敏也
ツユ草も腎臓にとてもいいんですよ。ちょっとした重い腎臓でも、根っこから全部、葉も茎も煎じて飲めば、だいたい三日くらいで尿が出るの。これっくらいおしっこを出すのはないっていうくらいよ。
ツユ草は大きく育って花が咲く前に太めの茎から根っこごと三日くらい風通しのいいところで陰干しにして、生乾きのときに煎じてお茶にして飲むといいのね。なっかなか乾きにくいけども、長期間保存する場合はよく乾燥させてね…
3年前の真夏。新宿駅から夕方、高速バスで信州ゆきの高速バスにて出発。混むかと思ったら、意外に空いていて、ひんやりとした空気に包まれ、スピーディーに走るバス。8時ころ、茅野停留所に到着。迎えにきてくれた車に腰掛けた途端、強烈な吐き気に襲われ、何だろう?と珍しく不安な気持ちになったが、「近くに総合病院ありますから夜間診療を受けますか?このまま病院にも向かえますよ」と言ってくださり、診察を受けに。CTスキャンの結果が30分ほど後に出てきて、担当の先生から「腎臓のすぐ下の尿管に結石が付いていて、これが腎臓を軽く刺激して吐き気につながったのですね。
まだ”赤ちゃん”なのですが柔らかいので溶かす薬も使えますよ」とのご説明に呆気に取られながら痛み止めの薬が効いたか、痛みで眠れないこともなく朝を迎えてとりあえず落ち着いた気持ちに。
仕事を済ませて自宅に戻ってから、「もしかして腎臓の機能も弱ってきているのかも」と、岩手に住んでおられる一条ふみさんのところへ通いながら、じっくり丁寧にお話ししてくださった『ふみさんの自分で治す草と野菜の常備薬』に腎臓を守る薬草についてもいくつかあったなあとページをめくると、ツユ草、ユキノシタ、スギナ…といくつかある中、梅雨に小さく可憐なくっきりした輪郭の青く美しい花を咲かすツユ草が近所の霊園で見つけ、枯れ始めたものも含め、なるべく根を切らないよう引き上げ、自転車の籠に積めるだけ積んで帰って水洗いし、洗濯物干しにぶら下げた。
「いや〜、病院で出される薬に頼らずにこれで助かるといいな」と自分に呟く。幸いにもこれまで毎年、相当引き抜かれたツユ草もたくましく生きる美しい姿を見せてくれていて頼もしい限り。(よこやま)
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