昼めし日記


2010年 2月4日

  昼めし献立 

  • 大根の山椒味噌和え →

  • 間引き大根と油揚げの煮びたし
  • 蕪菜入りごはん
  • 千切り大根と根深葱、油揚げの汁

中華スパイス、花山椒の香りが広がります。

 3年ほど前、近所に坦々麺のおいしい店がオープンしたのですが、めったに外食しないので、初めてランチを食べに行ったのは1年以上もたってから。「味の決め手はこれです!」と店のマスターが見せてくれたのは、一抱えもある大きな瓶にびっしりと詰まった「花山椒」。オーナー自ら故郷の中国から持ってくるもので、日本で売っているものと全然違うんだそう。私も上野のセンタービルで大袋を買ったのがあって、バンバン、というほどじゃないけど、香りを楽しみながら時々使っていました。
「栄児家庭料理の店」というその店の坦々麺(=汁なしタイプが山椒もたっぷり効いててワタシ好みかな)、汗がでるほど辛いというほどではないけれど、食べ終わるころには舌がしびれてしまって、食後の水を飲んだら、なぜかマズいのに閉口(どうも、強烈なしびれのせいらしい)…。
 で、先日、しばらくぶりに入ったら、レジのところに例の山椒が小袋に入っておいてあって、ほしい人に分けているとのこと。もちろん買いましたよ。家に帰って袋に鼻を突っ込んで匂いを嗅いだら、華やかで澄んだ香りが広がって、たしかに今まで使っていたものとあまりに違っていました。こうなるとあれやこれやと使いたくってたまらなくなってしまう。
 
 きょうは、いつもの大根の味噌炒めを花山椒でひと味ちがうものにしてみようかな。
 大き目のさいの目に切った大根を細く切った出し昆布とともに軽く蒸し煮に。大根にはたっぷり水気があるから、水は少なめにして、鍋の水気がなくなりそうなところでそのまま蒸らし状態に。
 小ぶりのすり鉢で花山椒を粗摺りし、ごま油を熱して軽く炒めて香りが立ってきたところに、味噌と、同量の酒を入れてアルコールを飛ばしたら、好みで砂糖を加え、大根を和えます。酒を多めに使えば甘味控えめになりますね。仕上げに味噌と相性のいいすりゴマもたっぷりかけました。

 冬の大根は大ぶりのものが多いですよね。おでんや、ふろふき大根にしたりと、からだを温め、大根そのものの味わいをたっぷりと楽しめる料理に腕まくりしたくなります。スルメイカの煮汁をしみ込ませた煮物なんかもたまりませんね。
三浦大根のようなどでかい大根を前に、食べきる工夫にちと頭を悩ますこともありますが…ここんところ事務所では、大量にすりおろして卵焼きにいれたり、水気を軽くしぼった大根おろしと、同様にすりおろした山芋と泡立てた卵白と合わせてだし汁で煮た野菜をとじたりして、たっぷり食べています。
 今週は早くも届いた間引き大根も使って、新旧大根の競演(?)となりました。葉っぱもいっしょに軽く蒸し、油揚げは直焼きするか、フライパンで焼いて千切りに。だし汁に酒、塩、醤油でやや濃い目に味をつけ、大根、油揚げをひたして。
 汁にも大根が入ります。コクのある山椒味噌に対し、塩味に仕上げます。香り付けに醤油を少々。
 ご飯が炊き上がったら、刻んで塩で軽くもんだ蕪菜を加えて混ぜ合わぜ、菜飯に。
 春の気配を運んできたやさしげな間引き大根と、どっしり大地の滋養を溜め込んだ冬大根。それぞれのおいしさを味わわせてもらいました

本日のお茶

薬草茶〔ドクダミとトウモロコシのひげ(?…トウモロコシの実を包んでいる。女性のからだを守ってくれると聞いています。香ばしくておいしいですよ。お隣の韓国では古くからトウモロコシのお茶もあります)〕

本日のおやつ

青森・若葉農園のリンゴ     

                                   料理人:よこやま