昼めし日記

2013年11月1日メニュー

・野菜寿司(具はコンニャク・イタドリ・おろし大根入り卵焼き・人参・生姜)
・イタドリと油揚げの煮物。
・味噌汁(油揚げ・春菊)

 

 

その昔、高知出身の同僚と6年いっしょに仕事をしていた時代に、その人の実家のお母さんから、毎年、事務所に珍しい食べものが送られてきていました。土佐文旦、小夏(どちらも高知特産の柑橘で美味しい!)、ヤマモモ、柚酢、鰹の生節(ナイフで薄く削って玉葱のスライスと合わせて柚酢醤油をかけて食べる)、ケンピ(芋ケンピに非ず。小麦のケンピ…これぞ元祖ケンピ)などなど…高知って、なんて珍しいうまい食べ物がたくさんあるんだろうと、毎年、同僚の故郷からの段ボールが届くのが楽しみでした。

先週末、ずいぶん久しぶりに、高知へ行ってきました。高知とのつながりが食べ物の思い出ばっかりというあたり、我ながら食い意地が張っていること。
今回は、25年以上も前に、雑誌の取材をお願いして以来、年賀状と、作品展のご案内をいただいたりというゆるゆるのおつきあいをしてきた布作家の早川ゆみさんの本づくりをお引き受けすることになり、20数年ぶりの高知行きとなったしだい。
といいながら、早川さんが連れて行ってくださった「オーガニックマーケット」といい、20年にわたって女性たちで経営してきたアジアのおいしい食堂のランチや、新鮮で安い土地の食材を並べた屋台がどこまでもつづく日曜市、それに、早川さんちの手づくり料理と…やっぱり、おいしいものの出迎えに頬がゆるみっぱなしでした。
日曜市では、ぶしゅ(「佛手」と書くそう…)柑(6個で100円!…あまりの安さに頭と手が合わず、100円玉5枚と数えて笑われた…)、塩もみしてしゃきしゃきの食感を食べるというハスイモの茎、根本がスクエアな形の四方竹や、野草のイタドリが塩漬けや、野菜寿司の具になっていたり…と、珍しいものづくめで目を見張ってばかり。
龍馬空港の売店でイタドリの塩漬けが売られていたのにはびっくり! もちろん迷わず買いましたよ。野菜寿司はレストランのメニューにもあります。

 

ようやくイタドリの塩抜きができたので、本日のメインは、高知の日曜市で売られていた田舎寿司(野菜のにぎり寿司です)を真似して。
<寿司の具>
こんにゃく=出し汁・砂糖・塩・酒・醤油少々で濃いめの味に煮含める。
イタドリ=水に浸けて塩出しし、あっさりめの味に煮含める。
人参=すり下ろして寒天で固める。①糸寒天は水洗いして適当に千切り、出し汁に1時間ほど浸けてから火にかけ、溶かす。②すり下ろした人参と、塩を加え、ひと煮立ちさせたら火を止め、容器に移して固める。
大根おろし入り卵焼き=大根をすりおろし、少し水気をしぼり(残った絞り汁は味噌汁の鍋へ)乾煎りして溶き卵を混ぜ合わせ、酒・砂糖・塩で味つけしフライパンで焼く。
ピーマン=出し汁・酒・塩少々でさっと火を通す。
生姜=スライスし、たっぷりのお湯を沸かし、2回くらい茹でこぼしてから甘酢に浸けておく。

だしを取った昆布を細かく刻んでご飯に炊き込み、酢飯にしたら、胡麻を混ぜ込む。
時間切れで、握りにまでは至らず。コンニャクは横から包丁を入れて袋状にし、少し酢飯を詰める。四つ割りにしたピーマンのくぼみに酢飯を詰める。あとは酢飯を縁のある角皿に敷き、コンニャク、ピーマン寿司と卵焼き、人参寒天、イタドリを詰め合わせる。

 

塩出ししたイタドリの残りと油揚げを出し汁で煮き合わせる。