昼めし日記

☆2011年8月10日のメニュー☆

・ゴーヤ入りごはん
・凍み豆腐とオクラの味噌汁
・蒸し茄子のずんだ和え
・春雨とキュウリの中華風ピリ辛サラダ

”良薬”の苦さに似た味に一度は敗退(?)

20年ほど前になろうか。初めてゴーヤを口にして、なんという苦さ!子どものころ、風邪をひくといやいや飲まされた富山の薬売りの「ケロリン」(これが直ちにわかる人は同世代です。銭湯の湯桶のアレじゃありませんよ)のようだ。未知の味覚には好奇心満々でとりつき、これまで嫌いになった食べものはないというのが唯一の取り柄だったこの私が、う~ん、これは無理かもしれないと折れかけた。
ところが、2度目の出会いのときには、あら、イケルかも、の豹変ぶりに我ながら驚いた。この苦味を旨いと感じるって不思議だなあ、味覚を感知する回路って生理が要求するのに応えて自在に変わるのかしら? 以来、一斉に蝉が鳴きだすのに呼応するかのようにスイッチが入る。
粉薬は未だに苦手(と思う…久しく飲んでないが)だけど、ゴーヤの心地いい苦味はかすかに涼しさを呼び起こす気がします。
原発事故以降、エコ・節電モードのなか、緑のカーテンにもゴーヤが推奨されているせいか、スーパーの店頭にはゴーヤが溢れんばかり。価格も下がって食べ放題!って、山のように食べるもんでもないけど。

事務所にもゴーヤが届いています。フレッシュなうちに薄切りにして軽く塩でもみ、炊き上がったごはんに混ぜ込みました。ほのかにごはんにも移ったほろ苦さが、猛暑続きで粘っこくなりがちな血液に効いてくれそう。

 

枝豆にこんな旨い食べ方があったのか!

ずんだとは、枝豆をすってどろりとさせたもの。これで搗いた餅を和えた「ずんだもち」は仙台、山形の名物で、仙台駅の土産品売り場はずんだ系名菓がずらりとならぶ。近頃では東京のデパートあたりでもみかけます。私も枝豆の産地新潟の出身だが、わが故里ではひたすらざるに盛った枝豆を食べまくるといういささか芸のない食べ方しかしたことがなかったので、山形の米沢地方の農家に取材に伺った折に出された蒸し茄子のずんだ和えに、こんなに旨い食べ方があるのか!と感嘆。初めてのお宅でついお代わりしてしまったことを夏になると思い出す。
かなりの量の豆が必要だし手間もかかるのでひと夏に1度くらいしかやらないが、ミキサーを手軽に使っている方にはそれほど負担にならないだろうから、ぜひやってみていただきたい。
茄子は縦半分に切り、皮のほうに細く包丁目を入れて70℃20分程度の低温蒸しに下ごしらえし、冷蔵庫で冷やしておく。
野の扉からも枝豆の束が届いている。枝から外してゆであげ、莢から取り出した豆の薄皮がうっすら黒みをおびているのは、茶豆なのかも。これを手のなかでもみながら薄皮をとり、ボウルに張った水に放して薄皮を流したら、水気をとってすり鉢ですり、砂糖少々と、塩、だし汁も少し加えて味を馴染ませ、茄子を和える。
茄子は丸ごと焼いて皮をむいたのと和えても。熱々でも冷やしてからでも、どちらも絶品の旨さ。

春雨は長年の緑豆系ファンです。

中華風サラダのつけだれの材料は、豆板醤、砂糖、酢、だし汁。だし汁に砂糖を溶かし、酢を加えて、辛いのが好きなら豆板醤を多めに。これを混ぜ合わせるだけ。酢の酸味と甘さの調節がカギかな。酢を多めに、が私流。春雨はすぐに使えるよういちどに3回分くらいはつくっておくと、冷蔵庫で4〜5日は平気。
千切りにしたキュウリと水気をしぼった春雨を盛り合わせ、たれをかけます。