昼めし日記

2008年 11月28日

昼めしの献立 

  • 麦々堂のパン 
  • 蓮根団子、大根、人参、長ネギの味噌汁 
  • 蓮根、サツマイモ、玉ネギ、人参の煮物
  • 大根とチリメンジャコののおひたし
新潟から届いた蓮根は、懐かしい味と食感でした。

11月23日(日)、足立区のシアター1010で開かれた竹下和男さんの講演会(トップページ<お知らせ>参照)『子どもたちの心の空腹感を埋めたい』には、小さなお子さん連れのご家族、教育現場で仕事をしている方や、食育に関わる方他、定員60名の小さな会場は多彩な参加者で埋まりました。
前日から駆けつけられた新潟県長岡市の方から、後日、講演の感想ととともに届いたのは、

写真のとおり、堂々たる姿の蓮根。「大口蓮根生産組合」の産地カタログが添えられていました。
長岡とはだいぶ離れているけれど私の郷里新潟市には、「蓮潟」という地名もあったし、蓮根は小さい頃から食べなれた身近な野菜として記憶に残っています。
塩鮭、里芋、人参、コンニャク、紅白のカマボコなどと蓮根をいっしょに煮込む「のっぺ」はどこの家でも大晦日には欠かせない料理ですが、わが家では、冬には、鮭抜き、カマボコのかわりにチクワ入りなど、普段仕様でよく食卓にのぼっていたおかずでもありました。
てんぷらもよく食べましたね。普通に輪切りにしたのの他に、母が必ずつくってくれていたのは、すりおろして小判型にして揚げたもの。蓮根はすりおろして火を通すと、まったく別物のようなもっちりとした食感になって、これは私の大好物。おいしいおいしいとほおばる私を楽しそうに見つめる母の笑顔とともに甦ります。
一人暮らしを始めてまもなく、母の手つきを「つなぎはなし」と記憶していて、自分でもやってみたのだけれど、油に放したら、ぱ~っと散ってしまってまとまらないのに恐れをなし、以後、片栗粉のつなぎを入れるようにはしているのだけれど、おいしさは今ひとつといった感じ。
届いたその日、さっそく懐かしい新潟の蓮根をすりおろし始めたら、早くも感触が違う!水気少な目の感で、すりおろした身もだらりとしない。これは期待できそうだわ! 軽く絞ってまとめ、おそるおそる熱した油に入れたら、バラケない! もちもちの不思議食感の蓮根に何十年ぶりかで再会。いやあ、感動しましたね。長岡のTさん、大口蓮根の生産者の方たちに感謝、感謝です。
同じ蓮根でこんなにも違うのはどうしてかしらん…などとぶつぶつ言いつつ、いただきものの蓮根のあるうちは、せっせとすりおろしています。

しっかりと身がしまった「大口蓮根」を贅沢に使って

汁物にすりおろし団子を入れる時には、ちょっとコワイので、少し片栗粉をつなぎにして。スタッフにも大好評の一品になりました。すりおろし蓮根未体験の方はぜひ一度お試しを。

大根は繊維にそって幅1センチほどのヒモカワ風に包丁を入れてさっと蒸したもの。器に盛りつけたところにチリメンジャコを散らし、酢醤油、ゴマ油と順に少々回しかけました。ドレッシングをつくる容器を使わないちゃっかりおひたしです。
本日のお茶

薬草茶(スギナ、ドクダミ) 

                                   料理人:よこやま