昼めし日記

2005年1月17日
昼めしの献立 

  • 蕪と玉葱のサラダ
  • 春キャベツの煮びたし(油揚げ、ちりめんじゃこ、大根を入れて)
  • 大根葉ごはん
  • 味噌汁(じゃがいも、さつま芋、蕪の葉、人参)

 文京区本郷の坂の上から東京ドームをみおろすと、ときどき、うす紅色のとても美しい夕焼けが見える日がある。本郷で働きはじめた頃、ある人が教えてくれた。今日はそんな日でした。

 端境期で「野の扉」から届く野菜の種類は少なめ。つかってもつかっても箱の底から何かが出てくるような気がした夏とは全くおもむきのちがう野菜箱だ。それでも熊手みたいな山芋や(縁起がいいかも)、ものすごく太い大根(まるで太もも?)…新聞紙にくるまれたユーモラスな姿をひとつひとつのぞく楽しみは同じ。熊手ならぬ山芋はまた今度にして、今回は残っていたキャベツ丸ごとひとつつかうをテーマに。
 黄緑色あざやかな春キャベツ。歯ごたえがよさそう。ざっくり切り分け、太い大根の一部(むいた皮はとっておく)とともに塩をふり生姜と少しの出し汁で蒸し煮に。キャベツからも水分が出てかなりかさが減ります。とちゅうから油揚げとちりめんじゃこを入れ醤油を回し入れつつ、ときどきかき混ぜ味をみつつ弱火で煮て、ある程度味がしみたら鍋に蓋して置いてさらになじませる。
 蕪は皮をむかずにスライスして塩をふっておいて、水気がでたら軽く絞って。スライスした玉葱と茹でておいた葉物をあわせ、酢とごま油とレッドペッパーで和えてサラダに。蕪や玉葱の白さにペッパーの赤が映えてきれい。レッドペッパーは見た目ほど辛くありません。辛いのが苦手な私も大丈夫。(これがカイエンペッパーだと泣くことになるのだが…)

 大根の皮(さっきむいたの)千切り、大きな大根本体から切り取った大根葉も細かく刻んで、出汁をとったあとの鰹節もしぼって刻んできんぴら風に醤油で炒りつけ、炊きあがった生姜ごはんにまぜる。この方法は昆布だしのときもいけます。味噌汁には、先週の残りものの煮物を足して。

 自然食通信社に入っていちばん覚えたことは、だしがらや野菜の皮や残りものの調理法だろうなー。ほのかな苦味、甘味、味わい。思いがけないコラボレーションでうま味が出て、おいしいのですよ、これがまた…。(その秘密を知りたい方、『台所サバイバル』がオススメ!)

本日のお茶 ヨモギ
本日のおやつ 香港土産のごま饅頭菓子

料理人:でこ