| TOP > 日々のたより>2004年11月29日 |
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まだまだ天音を描きつづけます
娘・天音のメモリアルルーム「天音堂ギャラリー」は2年目を迎えました。この1年にいろいろなアーチストの展覧会をしました。例えば「天音amane」画文集の装丁をしてくださった貝原浩さんや、私の銅版画の先生、神野立生さんなど著名な画家から、まだ芸術大学の学生さん、知的障害をもっていながら素晴らしい絵を描いている人たちなど。
突然、画廊の経営者になった夫の平明は何もかも初めての経験で、おろおろするばかり。よろよろの爺さんですから、頼りになりません、どうぞ何でもご自分でなさってください、なんて画廊の案内状に書いています。それでも来てくださる人がいて、本当にありがたいです。
どなたも画廊を使われない時には、天音の絵を飾って、ここはメモリアルルームになります。天音のことを知っている親しい人たちが集まってささやかな酒宴をしたり、障害児のお母さんたちの小さな集まりに使ったり、芸術談義の会をしたり。メモリアルルームを作ろうと考えた時の私たちには、思いもつかなかった広がりです。
私は、天音が亡くなってから、ずうっと絵を描けずにいました。仕事として頼まれた絵は少しなら描けたのですが、まとまった作品としてはまったく。画家として絵を描くというのではなく、重い障害をもって生きている娘をなんとか社会の中に存在させたい、こんな少女が生きていますと絵にのせて社会へ出したい、私はそれだけで絵を描いてきました。だから、その娘がいなくなって絵を描く意味を失ったのです。でも、「天音堂ギャラリー」に飾るのなら描けるかもしれない、ここは天音の場所だもの、あの子の絵をこそ飾らねば、私はそう思ってこの夏、やっと重い腰をあげました。作品を制作中、私はなん度も天音と話をしました。だから苦しかったけれど、とてもいい時間でした。
10月16日、新作10数点を飾って「天音堂ギャラリー」の2年目がスタートしました。さて、どんな1年になるでしょうか、楽しみです!
(2004.11.29/山口ヒロミ『天音amane』著者)
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