| TOP > 日々のたより>2006年1月17日 |
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新しいモノ漁りより、「使い切る」暮らしへ
何十年ぶりかという寒い寒い冬。ここしばらく東京周辺はウールのコートが不要なくらい温かい年が続きましたから、いっそう寒さが身に沁みます。
昨年は、「ちょいワル」「ちょいモテ」なる語を流行らせた中年男性向けの雑誌が売上げを伸ばしたとのこと。「本気」ではダサいし、重い。「ちょい」なら手も届きそうということらしい。そうした傾向は環境への配慮を謳う商品や企業活動のコマーシャルにもよく現れていましたが、からだにも環境にも「ちょい優しい」ライフスタイルがいいねと、新しいキャッチフレーズも登場。これまで手にした豊かさや便利さを手放すことなく、持続可能な開発にもつな がるのだと、新たなエコ商品の消費を後押ししています。
9月に自然食通信社より刊行された『タカコ・ナカムラのWhole Foodでいこう』のなかで、著者のタカコ・ナカムラさんは80年代半ば、アメリカ一人旅で、「食べ物が生み出される環境全体の循環のなかにある暮らし」という「Whole Food」の考え方に出会ったことから、「三里四方」のなかで食や身の回りをととのえるという、ついこないだまで日本のどこにでもあった、当たり前の暮らしと出会い直したと書いています。
本書でも提案されている、「使い切る」暮ら しには、丹精こめたものづくりに関わった人たちへの想像力を育み、効率という物差しで大きいものが小さいものを飲み込み、人をみな競争という消耗戦に駆り立てる社会ではない、人と人とが生かされあう温かい社会へ再びつながろうとする道も見える気がします。
高価なハイブリッドカーに買い替え、ミネラルウオーターや浄水器や、サプリメントなどで気持ちよくなれるエコライフとは別の、つ つましやかな心地よさと充足に行き着くべく、今年も相変わらずスローな出版活動になりそうですが、1冊ずつ丁寧につくっていきたいと思っています。
どうぞよろしくお願い申し上げます。
(2006.1.17/横山豊子 自然食通信社編集長)
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